2011年12月27日火曜日

Combined PPM

FrSkyの受信機ではCombined PPMという機能をサポートしているものがあります。SPとかの型番がついているものがそうです。またテレメトリー機能のついた4ch受信機、D4FRもピンをショートさせることでCPPM出力ができます。これはRobbeのフライバーレスヘリ用のコントローラで使われているSerial PWMと呼ばれるものと同じものです。ほかにHitec、Sanwaなどにもサポートしている受信機があるようです。
通常の受信機は各チャンネルのピンからPWMでサーボ信号が出ていますが、これをまとめて1つのチャンネルから送り出す信号方式です。下の図で一番上が送信機から受け取ったデータの流れで1-7chには各チャンネルに相当するものを出力しますが8ch目にはすべてが含まれるデータを流しています。

ヘリのフライバーレスコントローラなどは各舵の操作をコントローラで読み込んでジャイロなどのデータと組み合わせて安定させたり、120度などさまざまに配置されたヘッドサーボに割り振ったりします。受信機の各チャンネルの出力をすべてこのようなコントローラにつなぐのは配線が煩雑になりますが、Combined PPM、Serial SUMを使えばすべてのチャンネルの信号が載っているので1本の配線ですみます。
フタバの場合はS.BUSというインターフェイスを出しています。これは信号レベルがI2Cという制御用のものになっているだけで同様といえます。

よく考えるとCombined PPM(=集合PPM)といっても受信機は送信機から受けとったデータを各チャンネルに割り振る前にまとまったまま出しているといえます。先ほどのヘリのコントローラの場合も今までは送信機側で行っていたヘッドサーボのミキシングをこのコントローラ側で行っていることになります。

FrSkyの場合このCPPMの機能を持ったモデルは通常のモデルのファームウェアが異なるだけのものなので、通常モデルのファームウェアを書き換えてもこれが実現できます。

4chのD4FRはCombined PPMモードで使うと実は8ch受信機として使えるわけです。マルチコプターでもとても便利な機能で、筆者のMultiWii クアッドでも使っています。スピードコントローラの陰になって見にくいですがD4FR受信機からは1本のサーボワイヤしかArduino制御基板につながっていませんがこれで8chのデータが渡されています。ただでさえ配線が多いマルチコプターが少し楽に組めました。


このD4FR、コンパクトなのはよいのですがせっかくのテレメトリー機能が不十分で受信機電圧と電波強度RSSIしか測定できません。なにやらD4FR-IIというモデルに変わると発表がありました。
D8Rなみに外部シリアルポートと外部電圧測定ポート(ひとつだけ)が追加になり、ファームウェアも更新可能になるということです。サイズが大きくなってしまいそうなのは残念ですが。

2011年11月26日土曜日

FrSky センサーハブ関連情報

FrSkyの技術文書が追加されています。仕様がタイムリーに公開されるのはとてもありがたいですね。いっそうさまざまなハック・応用が出てくると思います。関連する議論はここら辺。FrSky側がRCGroupsの反応を見てすぐに更新しているのは頭が下がります。

テレメトリハブデータ仕様の更新 (V2.0):
http://www.frsky-rc.com/uploadfile/2...3220420233.pdf

リポ電圧センサーと電流センサーのプロトコル

2011年11月22日火曜日

オーディオバリオコードの改良

Thermal Scoutを入力に使うオーディオバリオのコードを直し、上昇中はパルス音を出すようにしました。1 m/sにつき2Hzでパルス(ON, OFFが2回)とすると実機のオーディオバリオっぽい音になりました。数日飛ばしましたが問題がないようなので、コードをこちらにポストしてあります。
割り込みを使おうとして挫折した試行錯誤やらが残っているコードですが。。

これでオーディオバリオでやりたかったことができるようになりました。もうこれが無いと飛ばせない。暖かかった今週末も飛ばしましたが一面穏やかな中にとても小さく乱れているところがある感じでした。午後には風が出てきてサークリングすると流されてしまうほどになりましたが、200m位にあげて探っているととても強く吸い上げられるところがあり150 -> 300mほどまで獲得することができました。夕方には北西から南東方向に雲が帯になっていましたが、関東北部のほうから強い雨の帯が流れたようですね。


FrSkyテレメトリのリポ電圧センサー

FrSky公式テレメトリの残りのセンサー、lipo voltage sensor FLVS-01が発表になっています。
http://www.frsky-rc.com/ShowNews.asp?id=82

ひとつのセンサーで6Sまでの電圧を測定。
センサーハブに接続して使います。2個つなげて12Sまで測定できる。
有機ELの画面がついていて、単体でもリポ電圧チェッカーとして使えるということです。

2011年11月5日土曜日

ちょっとサーマル

しばらく多忙で更新できず、飛ばしにさえいけない日が続いていました。ストレスたまりますね。やっと落ちついたので近所の河原で少しグライダーを飛ばしました。11月にしては暖かい日、3時を回っていましたがサーマルがあり150mから300mほどまで上昇できました。空がかすんでいたのとデスクワークばかりで遠目が落ちたせいか見失いそうなのでそこら辺でやめ。
オーディオバリオのプログラムは上昇中は音がパルスになるように手を加えましたが何とか動いているよう。本物の音らしくなりました。数回デバッグ(=フライト)したらポストして大丈夫かな?


FlytronのArduplay到着。上のSparkfunのSerial Enabled LCD Kitに比べてもコンパクトですが、ボタンひとつと直接圧電ブザーが配線出来たり電圧測定用の分圧器が載っていたりと便利そうです。これは液晶は別売りなのでご注意。このピン配置の反射型液晶って意外と売っていないのですよね。

2011年10月2日日曜日

Arduino Pro Mini 3.3V 16MHz


Flytronで作られたArduino Pro Mini互換ボードです。3.3Vなのに16MHzで動いている。3.3V系センサーはレベル変換とか考慮がいりましたがこれなら省略できる。Melihk氏によるとATMega328Pを16MHz 3.0-4.2Vでずっと使ってきたが問題ないとこのこと。ESCやサーボも1.8V以上あれば信号認識するとか。これでI2Cセンサーを試し始めています。

Flytronはいろいろ面白いものを作ってくれます。この発売予定のArduino入り表示器は反射型液晶を使っていてテレメトリ表示機に最適そうです。

秋空


今日は半袖では肌寒いほどの気温の秋の曇り空。グライダー飛ばして見上げていても日焼けしなくて済むのは楽です。風が弱い穏やか日。たいした日差しもないのにサーマルはちゃんとあるのはさすがは秋です。最初に200mくらいまであげてしまえば結構浮くサーマルが見つかります。本日の獲得は190 -> 400mくらい。

D8R-II受信機だとHow High RTのデータ送信が途中で止まる問題、別のD8R-IIでテストしたところまったく問題なし。原因不明です。とりあえずその個体は使用に注意。

FrSky純正の高度センサーとセンサーハブを購入しました。高度センサーの中身はおなじみI2CのBMP085でしょうか。どれくらいの頻度でデータが送信されるかわからないのですが、プログラムを手直して試してみようかと思います。その前にオーディオのほうを上昇中はパルス音になるように組みなおすのが先かな?

2011年9月25日日曜日

サーマルな日

24日は快晴のもう秋空。風もなく、サーマルが一杯出ていました。
12時頃からのフライトで一回目はしばらく探し回った後100m台から580mまで獲得。どきどきしながら効かないスポイラーで何とか降ろしました。
次のフライトでは70m -> 580mまでと、一度下げた後また170m->620mまで獲得。4-500mに上げると一面上昇しています。視界がよければ2m機でも600mの高度でも何とか見えますがあまりに強力な上昇具合で降ろすのに苦労する状態でした。
こんな日はもっと走る機体だったらあちこち広い範囲飛ばせたと思います。

Thermal Scoutを追加してHow High RT高度計と2個積み状態。使っていたD8R受信機のアンテナが傷んできたので別のD8RIIでしばらく飛ばしていました。飛行中しばらくしてからHow High RTのデータを表示できない状況が出ています。A2ポートを使っているThermal Scout、A1ポートの電圧データの表示は問題なしです。How High RTの配線を疑ったのですが黄色いLEDが1秒に2回点灯し続けており、また受信機をD8Rに戻すと問題なし。ちょっと原因がわかりません。もうひとつD8RIIがあるのでそれで試してみます。

2011年9月15日木曜日

FLD-02


FrSkyからHubデータ表示に対応したLCDユニットFLD-02が発売されるようです。ケースを作るの時間がかかっていたとか。送信機モジュール込みDHT-Uと同様アラームの設定もこれからできるようです。
**追記**
このFLD-02は外装ケースが付いていますが、ハードウェアはFLD-01(LCD_FDD)と同じでソフトウェアが更新されただけですね。そのうちに更新されたファームウェアがリリースされるのではないかと思います。好き勝手にファームウェアプログラムができるいろいろなセンサーに対応できて面白いのですが。

センサーのほうでは6セルまでのリポの各セルの電圧を表示できるFLVS-01という物が用意されているようです。Hubに接続するのかなぁ?そうするとHubのプロトコルも拡張/変更されるのか?

2011年9月12日月曜日

FrSkyでの電圧測定

FrSkyの電圧測定ポートA1, A2は3.3Vまでを1バイトの分解能で読み取ります。より高い電圧を測定するために分圧回路(divider)というものを使います。比例して電圧を変換するわけです。分圧回路の説明はこちら
測定する電圧によりその比を変えたくなります。私はFlytronの物を使っていますがこれは11:1、つまり3.3x11で最大36.3Vまで256の解像度で測定できます。最大8セルまで測定できますが0.14V刻みしかありません。
この分圧比が異なると同じ電圧でも異なる値になるので送信機の警告ブザーのレベル設定の変更やテレメトリデータの表示器の設定を変更する必要があります。

工場出荷時6:1。 2:1、4:1、6:1用端子が出ているのではんだ付けで切り替え可能



11:1固定です。

受信機に直接させるようになっておりA1、A2にそれぞれ4:1、11:1が割り当てられています。

受信機のモデルによる違い
FrSky社のTwo way シリーズにもいくつかの受信機が用意されており、モデルによりこのADポートの扱いが異なります。ユーザーの意見を反映しようとしているはいいことですが、その結果仕様がよく変わり安定しません。
8ch
現行モデルです。素直にA1, A2ポートとシリアルポートがついています。8chに1-8chをCPPMとしてまとめて出力するD8RSPというファームウェアだけ違うモデルもあります。
テレメトリを使うならばこれが今のところ基本のモデルになります。受信機電圧を測定する場合は受信機ピンからYケーブルなどでプラスだけADポートにつなぎます。
国内で最初に認定されて際に販売されていたモデルです。A1ポートが内部的に4:1の分圧回路を通じて受信機電源につながっています。側面にはA2ポートとシリアルポートしか出ていません。
最初のを含めてD8Rのシリアルポートの真ん中のピンに5Vと記されていますがこれはミスプリ。送信したユーザデータの内容のシリアルデータが出力されいます。
最初に出てきた8ch受信機です。側面には素直にA1, A2ポート、シリアルポートが付いています。ファームウェアの書き換えは内部のピンから行っていました。ファームウェア書き換え用のアダプタも売られていますが、現在のD8R-IIでは不要です。

6ch
A1ポートは4:1の内部の分圧回路を通じて受信機電源に、A2ポートはサーボコネクタと並んで付いています。シリアルポートは付いていません。A1ポートは実際には6:1の分圧回路が載っていてソフトウェアで測定値を直しているという話もあります。(その場合分解能が落ちる。)

4ch
4ch受信機の形状をしていますが実際は1ch目に1-8chのCPPM信号を、2chピンにRSSI受信強度をPWMで出力するというFPVやマルチコプターで使う受信機となっています。Axポートがどうなっているのか、まだ出回っていないのでよくわかりません。^^;

電圧測定ポートの注意
グラウンドの扱い
動力用バッテリ、受信機電源などの電圧を測る場合グラウンドループを避けるためにマイナスは接続しないほうがよいです。プラス側だけ接続します。

オープンなとき
この点はまだ調査していないのですが、FrSkyのADポートは何も接続されていないときになにやら値を表示します。内部でプルアップ、プルダウンされていないからかもしれません。

2011年9月1日木曜日

Thermal Scout 接続

この週末に試した構成です。
D8R受信機のA1電圧ポートにはFlytronの1/11分圧器を通して8セルまでの電圧を測定できるようにしてあります。A2ポートにはThermal Scoutを接続。ユーザデータポートには以前からのHow High RTが接続されています。
Thermal Scoutの動作をON/OFFする黒いコネクタは5chに接続。電源もここから供給されます。Thermal Scoutは通常のモードでは赤いコネクタをラダーなどのチャンネルにつないでおくと出力側のコネクタにパススルーされます。サーマルがあったときにはそのチャンネルのサーボを勝手に動かして知らせる仕掛けになっています。
今回の新しいバージョンでは赤い入力コネクタをつながない場合データ出力モードとして動作し、出力側コネクタには測定した+- 5m/s強の上昇・下降率をPMWで1.6Vを中心に出す仕掛けになっています。FrSky受信機にはCRフィルターのついたケーブルで接続してアナログ電圧として測定できるようになっています。
1時間もかからず修正したプログラムなので画面の表示は適当です。しばらく飛ばしてデバッグ予定。

FrSky オーディオバリオ製作まとめ

ラジコン技術誌10月発売11月号にHow High RTのデータをArduino Pro Miniで表示するテレメトリユニットの製作記事を掲載予定です。(一ヶ月遅れました。^^;)ここにはその補足、実際のプログラムコードを掲載します。
なんと大人の事情で掲載なしになったので、後ほど編集しなおしてこちらに記事を掲載します。しばしお待ちを。

(2012/1/3追記)
HTMLに編集しなおす時間が取れないので、Google Documentで置いておきます。クリックしてご覧ください。

わかりにくいところはコメントください。

以下はまとめです。
Arduino Pro Miniのスケッチのダウンロード

 こちらのRCGroupsポストに添付してあるコードは電圧測定ポートA1にはFlytronの1/11分圧器で電池パック電圧の測定を、A2には同じくFlytronの50A電流センサーをつけてあります。A1、A2ポートに接続しているものにあわせて分圧率を変更して使用してください。




 Serial Display Terminal版はこちら。ポート番号を変えただけです。





FrSkyのテレメトリプロトコルの参考資料




 snoopy_schulz氏のまとめ FrSky_Protocol_v1.pdf









部品表はこちらになります。Arduino関係はSwitch Scienceで購入、それ以外は秋月電子などで購入できます。How High RTは送料込みで$43(今のレートだと3,400円以下。。)そのほかは6,000円以下でそろうと思います。










圧電スピーカ


10kオームくらいの半固定抵抗2個










片面ユニバーサル基板


サーボ延長ケーブル 2本ほどを加工します。


配線用のワイヤ





接続図 (こちらの図をお借りしています。Arduino周辺機器接続の参考になります。)


FrSky送信機へはピン0のUARTからレベルコンバータを通じて接続しています。この図には記入されていませんが5V電源の供給は同じくFrSky送信機からです。


2011年8月28日日曜日

Thermal Scout 到着


発注していたThermal Scoutが到着しました。8日で届いたので$3の送料としてはとても優秀。本体が$49.00にFilter Cableが$4.00です。以前のバージョンからファームウェアが更新され、出力側のサーボ端子にPMWで上昇率にあった電圧を出します。フィルターケーブルはCR回路のローパスフィルターが入っており、電圧に換えてくれます。
Thermal Scoutの赤いほうの入力サーボ信号のコネクタに何も接続されていないときにはこのデータ出力モードで動作するということです。とりあえずFrSky受信機のA2ポートに今までの50A電流センサーをの代わりにThermal Scoutのフィルターケーブルを接続、Thermal Scoutの動作をON/OFFする黒いコネクタのケーブルは5chに接続します。受信機を手に持って上下すると電圧が変わっているので確かに動いているようです。
夜も遅かったのでプログラムをA2ポートの電圧から計算して昇降率を表示するように変更、バリオ音もこちらの値を基にするようにしてテレメトリ表示ユニットのArduino Pro Miniに書き込み。なにやら値を表示して動いているようなので翌日飛行テストとしました。
今日の日曜日、Rapterに積んで飛ばしてみると問題なく動作しているようです。How Highの1秒に2回だけ送信されるデータとは異なり頻繁にデータが更新されます。最初は慣れないので高度データと見比べながらですがちゃんと動いているようです。Thermal Scout内で平均化処理をしているようで値は飛ぶことなくある程度滑らかに変更します。レスポンスもHow Highの高度データより速いようでバリオ音もスムーズに鳴ります。
今日は暑い日でしたが大気がそれなりに不安定なのかサーマルがあり、5回ほど飛ばして300m獲得を含めてどのフライトでも高度獲得ができました。

2011年8月20日土曜日

Thermal Scout

Winged Shadow SystemsのThermal Scoutに機能が追加されテレメトリ対応になりました。How High RT と同じく高度センサーがついたデバイスですが上昇するとラダーなど指定の舵を動かしてサーマルをパイロットに知らせる仕掛けになっていました。私も使っていましたが直線飛行させてサーマルを見つけるなど簡易用途には使い物になります。
新機能として昇降計のデータを電圧で出すことができるようになりました。1.6Vを境として上昇すると最大5m/sで3.0V、下降すると-5m/sで0.2Vと電圧の変化で上昇・下降を知らせます。またオーディオバリオとして直接音も出力できます。
FrSkyテレメトリで一番簡単に使うにはA1/A2の電圧ポートに接続するだけです。送信機モジュールの電圧監視トリガーを適切に設定しておけば上昇すればブザーが鳴るわけです。
FrSkyの送信機モジュールは監視電圧を2点設定できるので上昇の度合いにより音を変える、あるいは上昇、下降で音を変えるといったこともできるはずです。
Thermal Scoutはより頻繁にデータを送ってくるようなのでHow High RTの高度データとは別にテレメトリのバリオデータ源として使えます。高度から上昇下降を計算するより細かく昇降データが取れるはずです。取り急ぎ注文しました。
直接音を出す機能のほうは、ラジコンの機体から送信できるだけの出力のトランシーバは国内では自由には使えないので残念ながら役に立ちません。
この電圧での出力、送信機電圧が監視できる他のテレメトリシステムでもこれは使えるはずです。

FrSky純正のHub、高度センサーのほうは試した人の話を見てもデータが1m単位であったり使いづらいようです。センサーをつないだだけではだめなようですね。

2011年8月6日土曜日

BMP085センサーとフィルター

バリオのデータ元として使っているHow High RTは1秒に2回だけしかデータを送ってきません。そのせいもありバリオの音がスムーズではありません。Winged Shadowにもデータの送信頻度を高くできないか相談したのですがあまり可能性なさそうです。
そこで自前で高度センサーを用意しようかとI2Cで使えるBosch BMP085気圧センサーブレイクアウトボードを購入し、試し始めています。Arduino Pro miniにブレッドボードで配線してサンプルスケッチに手を入れるだけですぐに動き出すので苦労はありません。
使ってみてわかったのですが生のセンサーのデータはかなりノイズが載っているのですね。
elekidさんの発表されているコードに手を加えてProcessingで表示したらこんな感じ。(Processingをはじめて触りましたが環境をダウンロードしてから3時間でこれが動いちゃうのはたいしたもの。)Arduinoから送られた気圧データがかなりばらついているのがわかります。15データを平均化した緑の線でやっと何とかなるか。生データのままでは高度に変換すると1m以上暴れているのでそのままでは使えません。How High RTから送られてくるデータではこのようなことはありませんからフィルター済みなのですね。
BMP085センサーにはOversamplingを行ってデータの精度を高めるパラメータがあります。上のものはOSS=0ですが、最大の3にしてもまだ暴れている。
センサーのデータは生では使えないものなのですね。いろいろ調べていくとこのような簡単なlow pass filterからKalman filterなどまでいろいろな仕掛けが要りそうです。Hyperion EMeter II RDUの高度計データも結構暴れていますがあれは生のデータを送っているのですね。

気になるのがFrSkyの出してきた同じBMP085センサーとハブ。これだけあればバリオの機体側の仕掛けはできるはずなのですが、ハブがどのようにデータを読んで扱っているか気になります。生データを送ってきているだけでは、遅いシリアル経由ではあまりデータ更新もできず、レスポンスのよいバリオに使えるデータは取りにくいのではないかと考えています。誰かがより詳しく見るのを待ち中。

2011年7月28日木曜日

FrSky Telemetry Hub Sensor


FrSkyのテレメトリシステム用ハブ、センサー類が出荷されたようです。早速RCGroupsにレポートが出ています。HiModelには入荷、香港にももう少ししたら入るようです。この写真はHubの内部写真だそうですが思ったよりコンパクトでHiModelで$19を切って安価です。送受信機と同じSTM32Fが載っていますね。
送信モジュールまで入ったDHT-U LCDはあまり興味ないのですが、センサー類は自分で作るよりも安そうな価格。誰かがHubからデータを解析してくれるかなぁと思っていたらFrSky自身が仕様を公表してくれました。最高です。


2011年7月24日日曜日

Serial Enabled LCD kit版テレメトリ表示器

sparkfunのSerial Enabled LCD kitが届いたので製作しました。キットの中身一覧。
マニュアルは付属しないのでSparkfunのページを参考に半田付け。10μFコンデンサの向きだけ注意すれば後は簡単。液晶も添付のピンヘッダで直接基盤に半田付けしました。
右端にArduino Pro Miniなんかで使うUSBシリアルアダプタがそのまま使えるように配線されているのでピンヘッダを付けておきます。
左の本来のシリアルポートからでも、USBシリアルからでもシリアル通信液晶として動作が確認できます。
確認できたらArduino Pro Mini版のバリオのソースを接続にあわせてポートだけ書き換えて書き込み。
すぐに動作しました。
10kΩ位の半固定抵抗をかませて圧電スピーカを接続。そのまま全体をシュリンクして出来上がり。外で使ってみたのですがバックライト液晶は見えませんねえ。このピンにあう反射型の液晶を捜して付け替えないといけない。

Arduino Pro Mini版のほうは活躍中。今日は急に気温が上がった日でしたがいい具合に大気がかき乱されたのかサーマルがありました。あっという間に100m以上高度獲得。デバッグでしか聞いたことがない音が聞けました。

2011年7月11日月曜日

もひとつテレメトリ表示ユニットを作ってみます



Arduinoを使ったテレメトリ表示ユニットの作り方を解説するためにもうひとつ作ってみることにしました。今回はハードウェア工作の部分はsparkfunのSerial Enabled LCD kitを使ってみます。国内ではSwitch-scienceから2,495円で購入できます。シリアル通信で16x2の文字液晶に表示するデバイスですがArduinoブートローダが書き込まれたATMega328が使われておりArduinoとして使用可能になっています。いくつかピンも出ているので、これにスピーカーをつけてシリアルのレベル変換するだけでそのまま使えそうです。さてどうなることやら。

2011年7月1日金曜日

FrSkyからもテレメトリユニットが出てくるのですが。。

FrSkyのサイトにセンサーハブとLCDユニットの紹介が載っています。純正テレメトリユニットの発売と喜びたいところですがほしいものとだいぶ違います。
このLCDユニットは送信機のアンテナにでも挟めるようにクリップがついています。これからテレメトリデータの表示、またフェイルセーフや警告値の設定など送信ユニットの設定もできるようになっています。
Quantum-RC社のテレメトリバッテリ監視ユニットに似たケースに入った送信機LCDユニットはどうも送信モジュール入りのようで、すでに使っているDFT、DFJなどに外付けするわけではなく、DHTハックユニットと同様に既存の送信機のトレーナーポートや内部に接続して使うことになります。


もひとつLCD fdd_liteという表示装置も。これは既存のテレメトリ対応送信機モジュールに接続して2つの電圧ポート、送受信機側の信号強度RSSIを表示する、またアラームの設定ができるようです。残念ながらシリアルで送られるデータの表示、下のセンサーステーションからのデータの表示はできないと思われます。スイッチはどこにあるのかこの写真からはわかりません。



こちらが機体に積むセンサーステーションと用意される予定のセンサー群。うーん、燃料計とかある割には電流センサーがなかったり、GPS、3軸加速度センサーがあるけどLCDには生の測定値が表示されるだけだったり何のために使うテレメトリかよくわかりません。
まあメーカーが用意するとこうなってしまいますね。せめてこの全部入り送信機モジュールかLCDの中身がわかり、プログラムをいじれるようになるといいのですが。

同じく新製品としては4gと軽量・小型のテレメトリ対応4ch受信機D4FRも発売されるようです。こちらはテレメトリといってもポートを持たず送受信側のRSSI値だけしか測定できないように見えます。内部にでも電圧測定ポート、シリアルポートが用意されているとうれしいのですが。設定により8ch分のCPPM出力とPWMの形でのRSSI値が出力できるようになっています。FPVやマルチコプターでは便利そうです。

2011年6月30日木曜日

EagleTree PowerPanel

Emeter IIが出る前に使っていたEagleTreeのMicro Logger。各種センサーなどオプションをけっこう購入したのですがその中にPowerPanelという外付けの表示装置があります。これはI2Cインターフェイスがついた薄いCOG液晶です。
これをArduinoで制御するスケッチが提供されました。詳しくはRCgroupsのDanal Estes氏のポストを参照ください。サンプルプログラムを試したら問題なく動きました。プログラムはWireライブラリを使ったものと、直接制御して少しコンパクトなものの2種類が用意されています。I2Cなので4本の配線ですみますし、Power Panelはプルアップ抵抗とか考えなくてもArduinoにつなぐだけで使えるのでとても便利です。
この手の薄い液晶はいまではStrawberry Linuxでもっと安く買えるようです。

2011年6月22日水曜日

オーディオバリオをしばらく使ってみて


組上げた音付テレメトリ高度計をしばらく使っていますがバグはないようで安定しています。How High RTがデータを送ってくるのは1m単位で1秒間に2回だけなので実際のオーディオバリオのようにスムーズな音はしません。メーカーのWinged Shadow Systemsにデータの更新頻度を上げるつもりはないのか問い合わせてみましたがこのHow High RTをバリオで使うことは考えていないようでした。すでにThermal Scoutというリフトがあるとラダーなど指定のサーボを振る仕掛けのデバイスを販売していますからね。これも使ってみましたが直線飛行中など単純にサーマルを見つけるだけなら役に立ちます。上昇の度合いや沈下がわからないので本格的なバリオにはなりません。

峠のスロープでも飛ばしたのですが意外な問題点を発見。目の下を飛ばすと高度が表示されません。これはHow High RTの仕様上マイナスの値は返さないのでしょうがない。上昇下降の具合もわからなくなるので残念です。

この手の気圧センサーは結構測定値がばらつくのですがHow High RTは内部ですでに平均を取っているのか安定したデータを送ってきます。そこでそれ以上テレメトリ表示側で平均をとっても表示の遅れが出るだけなので1秒(2データ)しか平均化していません。フィート単位でもデータを送らせることができるので約30cmの精度にできるわけです。プログラム書き直してどのような動作になるか試してみるつもりです。

ちなみに現在の回路構成図とArduinoのコードはRCGroupsのこちらに投稿してあります。

2011年6月15日水曜日

FrSky構成プログラム FrSky Config Program




FrSkyのテレメトリ送信機はRS232Cポートがついています。付属のRS232CケーブルでPCのRS232Cポートにそのまま接続できます。(送信機側、受信機側ともTTLレベルではなくRS232Cレベルの信号が出ています。)
FrSky社から簡単な設定・読み取りプログラムが提供されていますが使い勝手があまりよくありません。ハンガリーのHC1969氏はより使いやすいFrSky configというプログラムを書いて公開しています。
これによりテレメトリデータの表示(電圧ポートA1, A2、送信機、受信機のRSSI電界強度)ができ、また各電圧のアラーム設定が行えます。
こちらのページからダウンロードできます。ハンガリー語で読めないのでGoogle翻訳でのリンクを貼っておきます。オリジナルのページのURLはこちらです。VB6で書かれているようなのでWindows 7では動かないかもしれません。
(10/3 編集) 今のバージョンではWin 7も問題なくなっているようです。

2011年5月24日火曜日

非テレメトリ受信機での問題

FrSky社が5/20付けで特定の製造バッチでテレメトリ付送信機モジュールを非テレメトリ受信機で使った際に混信の問題が起きる問題の警告を出しています。

製造時の問題でモジュールのIDが設定されず0になっているようですね。同じ組み合わせの人と混信になります。
テレメトリ付受信機を使っていればこの問題は出ません。

テレメトリ付受信機を持っていなくても一度送信モジュールのディップスイッチをテレメトリモードにしてバインド操作を行えば解消されます。具体的な操作はこちらに解説があります。

最近テレメトリ付送信機モジュール+非テレメトリ受信機の組み合わせで購入した人は要注意です。

2011年5月16日月曜日

オーディオバリオ?


FrSky テレメトリ用高度計、ピエゾスピーカーからオーディオバリオ風に音を出すようにして何週末か飛ばしています。ソフトウェアも落ち着いたので基板にまとめました。プロポに取り付けるとこんな感じ。左側の小さいほうの液晶は今まで使っていたFlytronのFrSky Telemetry Displayです。

オーディオバリオは音で知らせる昇降計です。飛行中に高度を目で確認するのは面倒です。目を離すと機体を見失うほどの高さで飛ばすことも多いので危なくもあります。^^; 実機のグライダーでは音で上昇下降を知らせるオーディオバリオがよく使われます。パラグライダーの例ですがこんな音がします。
実際にオーディオバリオのついた機体を飛ばしたことがないのでよくわからないのですが上昇すると高い音、下降すると低い音で知らせます。上昇するときはパルス音になるものも多いようです。音が高いところにとどまりセンタリングをしてより上昇するところを探す、沈下に入ったら速度を出して抜けるわけです。サーマルがない時は無音です。要はプラスに入って上昇すればそれに応じた高い音が鳴る、沈下すれば低い音が鳴り機体も気分も沈むわけです。
実機では30年以上前からあるので昇降計からアナログ回路で音を出していたのでしょう。これをソフトウェアで表現するのは結構苦戦しました。Arduinoでは音はライブラリ(tone())を呼ぶだけで簡単に鳴らせるのですがHow High RTは1秒に2回しかデータを送ってこない。それを元に連続したスムーズな音を出すのは難しいです。また音を断続させるとなるとライブラリをあきらめて自分で組んだほうがよさそうです。この改良は今後に後回し。とりあえず音の出る高度計としておきます。

2011年5月9日月曜日

テレメトリーハードウェアの小型化


まだバラックのままですが小さくまとめる準備として小型のArduinoに置き換えました。Arduino Arduino Diecimilaの代わりにArduino Pro Mini (5V, 16MHz)でとてもコンパクト。同じソフトで動くのはハードウェア工作できない私にはとてもありがたい。とりあえず小さなブレッドボード上で同じ配線をしてあります。
電源は無精をしてUSBシリアルアダプタさしっぱなしでそこから供給中。
16x2 LCDではなくグラフィック表示のノキア 5110でも使って小さくまとめたいのですがうまく動作しない。このままケースに入れる方向で考えています。基板とケースを見繕わないといけない。電子工作初心者なので何をするにも新規調達必要です。電源はプロポの送信機モジュールから取れるかな?

2011年5月8日日曜日

Rapter 2000

搭載している機体はこのスパン2mのRapter 2000。何機か飛ばした1.8mのPasserのスケールアップ版(スパンは10%増、尾翼はなぜか約倍増)、S4083翼型で非常に浮きのいいグライダーです。Hyperion GS2213 14-Turn 1337-KvモーターにPasserキット付属の11x6折ペラを4mmにシャフト穴を広げて付けています。1100mAhあるいは1700mAhリポ3セルで約30A強流れる、30秒以上まわせない構成。

サーマルの多い季節になりました。スパンが2mあるため500mあげてもまだ見えるので広い空を楽しめます。


2011年4月28日木曜日

FrSky テレメトリで高度計



仕様が公開されているFrSky 2.4GHz Two Wayシステムにシリアルでデータ送信するHow High RT高度計をつないでいます。地上のプロポ側からはArduinoで受信パケットを16x2文字LCDに表示。
RCGroupsのスレッドを参考にして一晩で表示できてしまいました。とっても簡単。
How High RT高度計は送料込みで$40ほどで購入できます。頼んで1週間以内で到着。いろいろ設定ができる機器ですがFrSkyにつなぐケーブルと一緒に頼んだので設定済みで届きました。とてもコンパクトでどのような機体にでもつめます。
4/16に2mグライダーに積んでフライト、地上側はバラックのまま。高度がわかるだけで遠くでも上昇下降がわかり楽にサーマルがつかめます。条件がいい日のせいもあり50mからそのまま470mまであがれたのは楽しい。